· 

技術士を取ってよかったことー管理人

技術士とってよかったこと

 

というテーマです。

最初にみなさんに言っておきたいことがあります。

技術士をとることでのわかりやすいメリット、誰にとってもこれはメリットだ!と言うもの。そんなものは無い。

無いんですよ。

 

例えば給料。上がらない。上がらないんですよ。

たまに資格手当って聞きますけどせいぜい1,2万円。

 

年収でたかだか10万とか20万程度。

技術士をとって給料上がるとかないです。

 

また、技術士取ったからといって仕事がうまく回るようになるかというと、

これも無い。

無いんですよ。

 

相変わらず気難しい上司は気難しくて、設計やってるとDRとかありますけど、色んな部署やお客さんからダメ出しされてなかなか思うように進まない。

 

通常ルーチンの業務でなくても、例えばトラブルが起きたとき。脳に汗をかいて一所懸命に原因を考えて、現物調査して。でも原因特定にいたらず、しばらく様子見。またトラブル。脳に汗かいて原因考えて、、、これの繰り返し。

技術士取ったからといって当たり前ですがこれは変わらない。

技術士取ったところで、仕事は相変わらずそこにあって、いろんな利害関係者がいる中で品質、納期、コストを達成しなきゃいけないし、そこが劇的にうまく回り出す、なんて事は無いんですよ。

 

 

じゃあ仕事とか収入以外に何かないか?例えば世間から注目される。影響力をもつ。

XとかのSNSで注目されてインフルエンサーになるとか。専門家としてテレビとか雑誌とかバンバン取材受けるとか。

 

そんなものも無いんですよ。

JTCはオワコンだ、製造業はオワコンだ、と煽ってる方がよほどインフルエンサーになれるんじゃないですかね。

技術士だからと言ってチヤホヤされるとか注目浴びるとか、そんなことは無いんですよ。

 

というわけで技術士を取ることでのわかりやすいメリットというのは、これはもう全く無い。

 

 

となったときに、コスパやタイパを重視する若者。というのが随分前から増えてますね。例えば何かの学びはインフルエンサーの動画を倍速で見る。タイパ重視みたいな。

それ自体は別に否定しないですが、どうでもいいと思ってるので、タイパコスパを重視するなら技術士なんて挑戦しない方がいい。

だって今言ったようにメリットないんですから。メリット無い以上コスパタイパはゼロですよ。

それどころかマイナス。

例えば時間。

一次試験から受けるとすると、最低2年間かかります。二次試験は2,3年かかることも珍しく無いのでトータル5年くらいかかることもよくある。

これだけの時間かけてメリットゼロ。

時間だけじゃ無いです。

独学は難しい資格なので対策講座に通うとか、私も添削受けつけていますが有料。お金がかかるんですよね。

お金かけてメリットゼロですよ。

コスパタイパを重視するのなら挑戦しない方がいい。

はっきり言ってしまえば、アフターファイブにバイトすれば確実に一時間1,000円くらいは貰えるのでよっぽどタイパ良いですよね。

コスパタイパと言うのであれば副業でバイトしてなさいって話です。

 

さて、ここまで技術士を取るメリットなんて無いということを丁寧に説明してきましたが、じゃあ私にとってよかったことの話です。

これがなければこんなテーマでスペース立ち上げないですからね。

 

私は技術士になってから10年以上経っています。10年以上、技術士として、技術士を名乗って仕事しています。

ここからの話はそれだけの時間、経験があって初めて言えるようになった話。だから今日聞いているほとんどの人に私の話は理解できないと思います。

 

まあそれでも1人2人は共感してくれる人もいると思うのでその人のためにお話しします。

 

最初に結論。

覚悟の話です。

技術者として生きるという覚悟。

 

これにより私は自分の人生を生きることができるようになった。

 

ほら、よく分からないでしょ?

自分の人生を生きるって当たり前じゃない。

 

例えばたくさんお金を稼ぎたいのなら技術者以外、他のやり方いくらでもあると思います。

 

若手の20代の頃、いわゆるデイトレをちょっとやったことがあってアフターファイブにこちょこちょやるだけで週に数万円とか稼げたりするんです。そうすると月20万くらい稼ぐのはそんなに難しくない。

 

それだけやろうとするとめんどいですけど。

 

メーカー新人の年収なんて今は上がったと言ってもせいぜい22、23万とかですよね。

 

もし有名になりたいのなら阪神優勝したときにカーネルサンダースの格好をして道頓堀にでも飛び込めば、良し悪しは別として、多分メディアが取り上げてくれますよ。

 

要するにお金とか知名度が欲しければ技術士なんて目指さなくても他に手段、やりようなんていくらでもある。

それを求めるならそっち行きなさい。

こっちくんな。って話です。

 

お金とか知名度とかそんなことじゃない、それが資格の取得に先立つものじゃないんですよ。

技術者として生きるという覚悟が定まった。

 

これが私に取って良かったことの全てです。

 

 

よく言われます。技術士には業務独占がない。だから取っても稼げない。意味がないと。

医者とか弁護士は業務独占がある。

だから食うに困らない。仕事に困らない。

稼げるんだ。

 

これ、本当でしょうか?

 

正直、医者でも弁護士でもたいして稼げていない人いると思うんですよ。

 

まぁでまも大事なのは稼ぎの話とかそういうことじゃなくて、彼ら彼女らは医者であること、弁護士であることを覚悟して仕事にのぞんでいる。

ジャンル、外科医とか内科医とか、あるいは方針や考え方とかは人それぞれ違ったとしても医療をやる。弁護をやる。そうして人の役に立つ、世の中の役にたつ。

という覚悟を彼ら彼女らは持っている。

大変ですよ。きっと。

 

医者として見られる。弁護士として見られる。

 

それと同じく、私は技術者として生きていくという覚悟が定まった。

お金、名声。欲しいから技術士になるのではなく、技術者として仕事に取り組んで結果を出していく。

そうして世の中の役に立つ。

その覚悟。

 

その先にお金や名声、名声というと大袈裟ですけど一緒に仕事する仲間から認めてもらえる、というのがある。

 

 

技術士になると技術士を名乗れますよね。それは私にとって覚悟の表れなんですよ。

だから私は技術士って何ができるんですか?とよく聞かれるのですが、そのときに言うのが技術士を名乗れますと答える。

すると、それって何か良いことあるんですか?と聞かれる。突き詰めるとかっこいい。と答える。

 

技術士を名乗ることにより、私は自分の人生を生きることができるようになった。と思っている。

 

自分の人生を生きるって何言ってんの?当たり前じゃない。と思われるでしょうが、この辺の話になってくるとメリットとかじゃなくて、生き様とか美学の話なんですよ。

 

例えば私は技術士取ったタイミングで転職したのですが、あのとき技術士を取ろうと行動起こさなかったら転職もしていないし、そうするとそのまま当時の会社に居座って、今ごろ私は確実に働かないおじさんです。

もしくは当時、技術者であることに自信が持てなくてうつ病にもなって、技術者を辞めようと考えていました。実家に帰って商売の手伝いでもしようかなと。

あの時にどう決断するかによって今の私というのは変わっていました。

 

どれをとっても歴史ifの世界ですので、なんとも言えませんが、ひょっとしたら働かないおじさんやってたほうが良かったかもしれない。

働かないおじさんも飯は食えます。

給料もらえるから。

働かずに飯食えるのでこんなにコスパのいい話は無いですよね。

あるいは実家の商売を継いでたら今ごろ大儲けしていたかもしれない。

この辺はifの世界なのでわからない。

 

でも、ただ一つ。絶対的に言えるのが、あのとき技術士を諦めずに頑張って良かった。

 

働かないおじさんでもなく、田舎の小金持ちでもなく、自分で選んだ技術者という道で生きている。

 

どうなりたいか?

どう生きたいか?

どんな美学を持って生きていくのか?

あなたは?という話です。

 

技術士をとったことで私は働かないおじさんにならなかった。

私は今、ちゃんと自分の人生を生きることができている。

 

良かったなと。

 

今日の私の話、みなさん理解できないと思いますし、コスパタイパだという人とかJTCはオワコンだとバカにするような人には理解されたいとも思わないですし、今日の話だけで簡単に理解できたとも思って欲しく無い。

 

さぁ、あなたはどうしますか?

前のブログは 合格体験記 素材さん

次のブログは 技術士の仕事 管理人